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私たちは、ヒトとヒトが織りなす

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​伝統をデザインするチームです。

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 私たちは、「伝統的工芸品」の要件を目安にしながら、それぞれの工芸品の歴史や背景、技、素材に注目してみると、「伝統工芸品」のことをより深く知ることができそうです。
 時代を超えて人々を魅了する伝統工芸品ですが、生産額は昭和50年代のピーク時と比べ5分の1程度になり、従事者は4分の1程度にまで減っています(*2)。かつて手作業でつくられていた多くの製品が大量生産されるようになっただけではなく、後継者が不足していることや需要が減ってしまっていることで、伝統工芸の多くが存続の危機にさらされています。

 地域の気候や風土に合うようにつくられた伝統工芸品は、長年培われてきた知恵や知識、技術の結晶と言えるものも多く、季節ごとの行事を楽しんだり、歴史に触れたりする際の助けになってくれます。現代の私たちにとっても参考にできる要素がありそうですね。

では、伝統工芸品を選ぶことがなぜエシカルなのか考えてみましょう。

時代を超えて人々を魅了する伝統工芸品

(1)天然の素材が原料となっている

 昔は、プラスチックなどの人工的な化学物質はありませんでした。そのため、多くの伝統工芸品は竹や木、石、鉄、綿や絹などの天然素材からつくられています。例えば漆は、木、漆と土、そして織物は綿や麻、絹といった天然の繊維が原料となっており、いつかは「土に還る」ことができるものです。

 

(2)地域の資源を使いながら生態系のバランスを保つ

 伝統工芸の原材料となる天然の素材は、収穫後に、再び育てるためにはある程度時間がかかります。そのため、近代の工業製品とは違い、伝統工芸品の生産スピードは、素材の再生スピードに合わせてつくられ、地域の資源を使いすぎないバランスを保っているのです。

 また、環境を守りながら伝統を受け継ぐ取り組みがあります。たとえば、国指定の伝統工芸品である秋田の「大館曲げわっぱ」や長野の「南木曽ろくろ細工」は、それぞれ曲げわっぱの森、そして南木曽伝統工芸の森という森があり、植樹や森の整備など、原木の育成を進め、森林を守る取り組みがなされています。(*3)。

(3)つくる際に多くのエネルギー資源を使わない

 一部の制作工程に機械を導入している場合もありますが、伝統工芸品の製造はほとんどが手作業のため、工業製品と比べ多くのエネルギーを使いません。エネルギーをつくるには発電をする必要があり、発電の段階では温室効果ガスが排出さます。つまり、多くのエネルギーを使わないということは、温室効果ガスの排出が少ない点も特徴の一つです。

(4) 修理できるものが多い

 伝統工芸の多くは修理を繰り返しながら長く使うことができます。例えば、桐箪笥(きりたんす)は頑丈につくられているため、古くなっても表面を削り直せば長く使い続けることができます。また、漆は剥げたり、欠けたりしても何度も修復できます。

 他にも、ひな人形などの伝統的な人形の修理や修復を受け付けている職人集団もいます(*4)。このように、修理しながら長く大切に使うことこそ、エシカル消費の原点と言えるのではないでしょうか。

 人工知能(AI)もなければ、パソコンを使って計算をすることもできなかった時代に培われた伝統工芸には、驚かされるような技術や知恵が込められています。地域の自然素材を使い、大量のエネルギー使わないなど、生態系に無理のない生産方法には、今後私たちがもう一度見直すべき、サステナブルな暮らしや仕事のヒントがたくさんありそうです。

 伝統工芸と聞くと、どのようなものをイメージしますか? 伝統工芸品には漆器や陶器、織物や人形などさまざまな製品があります。いずれも、地域の気候や風土の恵みを生かしながら、長い間育まれた技術を使って伝承されてきたものです。

 

 たとえば、着物に使われる友禅やちりめん、紬(つむぎ)をはじめとする染や織物には「京友禅」、「丹後ちりめん」、「大島紬」など地名が付くものも多く、奄美大島の泥で黒く染め上げた糸を使った黒いかすり模様が特徴の大島紬のように、それぞれの地で発展した独自の魅力を持っています。

 日本には、伝統工芸品の産業振興を目的とした法律(伝統工芸品産業の振興に関する法律)があり、具体的に以下のような項目が「伝統的工芸品」の要件として示されています。

(1)主に日常生活で使われるもの

(2)製造過程の主要部分が手作業であること

(3)伝統的な技術、技法によってつくられるものであること

(4)伝統的な原材料を使用していること

(5)一定の地域で生産されていること

 5つのポイントにもあるように、伝統的工芸品は飾っておくだけのものではなく、「日々の生活で使われるもの」であり、生活に豊かさと潤いを与えるものとされています。

 また、製品の持ち味に大きな影響を与える部分は職人の手作業でつくられ、約100年以上にわたって継承されてきた技術や技法、原材料を使っている必要があります。そして伝統工芸は地域の気候風土や生活様式、祭礼神事などと密接な関わりを持ちながら発展してきていることから、一定の地域で生産されていることが求められます。

 私たちは、このような思想のもとデザインと工芸の在り方を追求し、不易流行を探求するソーシャルビジネスを創出していきます。

伝統工芸品は知恵や技術を毎日のくらしに生かせるもの

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